「自分を整える 手放して幸せになる40のこと」は永松茂久氏によって執筆された本です。
人材育成のプロフェッショナルである著者が、語りかけるような優しい口調で生き方のアドバイスをくださる、非常に読みやすい本でした。
どの年代の方にもおすすめできる本ですが、特に以下に該当する方々には深く響くと思います。
- 自己肯定感が低い
- 落ち込みやすい
- 周りの意見に流されやすい
充実した人生を送るヒントがたくさん詰まった本です!
『自分を整える』の要約とまとめ
本書で紹介されている手放して幸せになる40のことから、特に心に響いた5つを絞りました。
① その選択は気分が上がる?それとも下がる?
② 無意識に自分を下げる癖を手放す
③ 気分が上がらない誘いは断る勇気を持つ
④ 「貯蓄」「備え」「準備」ばかりの人生はもうやめよう
⑤ 選択肢はいくらでもある
その選択は気分が上がる?それとも下がる?
本書では何かを決定する際、「精神的コスパ」を意識した選択を推奨しています。
精神的コスパとは、「自分がやったことに対する心の満足度」です。
あなたは無意識のうちに、自分の希望ではなく、他人や常識を基準とした判断に慣れてしまっていませんか?
例えば、配偶者の実家帰省や会社の歓迎会など、あなた自身が本当は行きたくないと思うことでも、「それが普通だから」という理由で我慢してしまうことがあると思います。
「悪いから行く」をやめて「少しでも迷ったら行かない」癖をつけましょう。
無意識に自分を下げる癖を手放す
ついつい相手に合わせて、『精神的コスパの低い』選択をしてしまう方は、無意識に自分を下げてしまっていませんか?
自分を下げてしまう原因として、自己肯定感の低さが挙げられます。
- 必要以上に人の目を気にする
- 嫌と言えない
- 不安になりやすい
これらが当てはまる方は要注意です。
自己肯定感を高めるために、まずは自分を責める気持ちを手放しましょう。
良く振り返ってみれば、上手くいったこと、人に感謝されたことだってたくさんあるはずです。
自分がやってしまった過去の失敗を許し、良い面に着目することで自分をより大切に扱うことができるでしょう。
気分が上がらない誘いは断る勇気を持つ
誘われた瞬間に、なんとなく「行きたくない」と感じる誘いは断る勇気を持ちましょう。
「どうしても行きたくない!」と自覚できる誘いであれば、多くの人が何らかの理由をつけて断ることができます。
しかし、「なんとなく気が進まない」くらいのお誘いが、結果として自分の心を乱すケースが多いのです。
自分を犠牲にして相手に合わせたとしても、得られる結果はそれほど素敵なものではありません。
また、今あなたが「合わない」と感じる人とは、よほどのことがない限り、これから先も気が合うことはないでしょう。
あなたの行動を縛っているのは周りの人たちではなく、周りの人を気にしすぎてしまうあなたの思考です。
「人からどう見られるか」の人生より、「自分はどう生きたいのか」を考える方が、人生はずっと面白いものになる
「貯蓄」「備え」「準備」ばかりの人生はもうやめよう
私たちは常に、「将来、苦労しないように」という言葉のもと、未来のために生きることを強いられ続けてきました。
- 高校に入ったら、大学のための準備
- 大学に入ったら 、就職のための準備
- 就職をしたら、老後のための準備
将来の準備に気をとられて、今の自分をないがしろにしていませんか?
未来のことばかり考えず、「いま」という時間を、精神的コスパの高いこと(自分の気分があがること)に使ってもよいのではないでしょうか。
将来ではなく、今この瞬間を楽しく生きる
選択肢はいくらでもある
私たちは不安を感じると視野が狭くなり、1つの道しか見えなくなってしまいます。
しかしながら、世の中はあなたが思っているよりもたくさんの選択肢があり、あなたを必要としている人や場所は絶対にあります。
あなたが自身が成長するにつれて、周りの人間関係や過ごす場所が変化することは当たり前です。
今の場所に執着せず、周りの変化をポジティブに受け止めましょう。
『自分を整える』の感想とレビュー
本書を読んでから自分自身を振り返ってみると、精神的コスパが低い選択をしてしまうことが多々あったと感じました。
自分の意見を主張することは、時として相手の意見と衝突し、痛みを伴います。
身近な人との別れを経験し、寂しさを感じることもあるかもしれません。
しかし一時的に別れを寂しく感じたとしても、自分が我慢しなければ続けられない人間関係を手放すことで、より心地よい状態につながるでしょう。
自分が我慢することが楽だからといって、常に他人を基準とした選択を続けて10年、20年と過ごす場合と、
自分が本当に満足できる選択を10年、20年続けた場合とでは、人生への満足度の差は計り知れません。
まずは自分が心地よく、ご機嫌な状態でいることが最優先であると理解し、小さなことからでも自分の本当の希望に沿った選択を続けることから始めたいと思います!